入院  〜第一章〜年上のナース


03

当然芝居なのだが、本当に何も知らないように尋ねる表情は切なげで色っぽい。
私は大きくうなずくと、麗子はまたベッドに腰掛け潤んだ瞳で私を見つめて
「髪の毛好きなのね?」
大人びた優しい口調で尋ねてくる。
「うん・・髪の毛大好きなんだ・・・・・・綺麗な栗色の長くてサラサラの髪の毛見てるだけで・・・・・」
「見てるだけで?どうなのかしら?」
今までの優しい表情から一転し、いたぶるように促す麗子。
「見てるだけで我慢ができないくらい興奮して・・長い髪を触りたくて・・髪の毛を愛したくて・・・」
私の言葉を受けた麗子は少しの沈黙の後
「髪を愛したくて・・・・・」
呟くと、力が抜けたようにベッドの端に腰掛け、私の手を取ると首の後ろにその手を導く。
「髪触っていいのよ・・・」
私を見つめて優しく言いながら、後ろ手にヘアゴムで纏められた髪の結び目に私の手を導いていく。
言われるがままに抱きしめるように麗子の背中に手を回して結び目の下を優しく揉んだ後、結び目から垂れている30cm以上ある毛先をしっかりと掴みゆっくりと握り下ろす。
「すごい・・・」
思わず口に出る程の凄まじい量の多さは片手で全てを握ることができないほどだ。
その髪束はしっとりと手のひらに馴染み、サラサラとした指触りが心地良い。
「すごい?・・私の髪の毛気持ちいい?」
落ち着いた口調で尋ねる麗子に
「最高だ・・サラサラで・・しっとりと柔らかくて・・・」
興奮気味の答える私は、束ねられたヘアゴムから毛先までの間を何回も握り下ろし、その最高の手触りを堪能する。
「いいのよ・・あぁん・・もっと髪触っていいのよ・・・気持ちいい・・髪の毛撫でられてすごく気持ちいいの・・・」
麗子も明らかに感じている様子で、堪えきれずに甘い吐息を漏らしてくれる。
「いい髪だ・・細くて、柔らかくて、サラサラで、コシがあって、しっとりして、真っ直ぐで、しなやかで、ハリがあって・・・・・・いい髪だ・・最高にいい髪だ・・・」
私はシルキーな手触りを堪能して、うわ言のように髪の毛を言葉で愛撫しながら尚も髪を触り続ける。
「いい髪なの?・・私の髪の毛いい髪なの?・・・」
麗子の問いに私は間髪入れず
「最高の髪の毛だよ・・・世界一だ・・こんなに綺麗な髪を・・こんなに柔らかい髪を・・・こんなにサラサラで、こんなに量の多い髪の毛を・・・」
「髪の毛を・・・?」
「こんなに長く伸ばして・・ツヤツヤの茶色い髪をこんなに長く伸ばして・・・最高だよ・・・看護婦さんの髪の毛最高だよ」
「嬉しいわ・・髪の毛こんなに褒めてくれて・・・」
麗子は優しく微笑み
「でもお願い・・・こんなに髪の毛触ってるのに・・・・・女の一番大事なところを触ってるんだから看護婦さんじゃなくて麗子って呼んで・・・」
その言葉に私は麗子を見つめて
「麗子さん・・・」
と、呼ぶと、麗子はおもむろに私に抱きつき唇を重ねる。
「髪触ったままキスして・・・」
私は麗子のリードで口づけをしたまま髪を撫で続ける。
麗子は唇を合わせたまま
「私の唾液飲んで・・・」
と、舌を絡ませ唾液を送ってくる。
そして今度は
「Jeyの唾液もちょうだい」
私の唾を飲み干すと
「んぁはぁっ・・・・あんっ・・・・んんんくっ・・・・・んんんんんんんんんんんん〜〜〜・・・」
唇を重ねたまま甘い喘ぎを漏らして絶頂を迎えてくれる。
「恥ずかしい・・・キスだけで・・・・」
頂点から戻った麗子は、大人びた様子で口づけを迫ったのは嘘のように恥ずかしそうにうつむく。
その少女のような恥じらいが堪らなく可愛らしく、私は下を向く麗子と再び唇を重ねていった。

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