デリバリー  〜第一章〜優しく触ってくださいね


02

麗子は小さくうなずき、
「優しく・・あんっ・・優しく触ってくださいね・・」
囁きながら吐息が少し乱れ始める。
今日の麗子の髪型は両サイドの耳の上の髪をうなじの位置まで親指ほどの太さの三つ編みにして髪色より少し濃い茶色のヘアゴムで結び、その二本の三つ編みの1m以上ある毛先と後ろの髪を同じ色のヘアゴムを使って後ろ一つ結びに束ねた髪型だ。
可愛らしくヘアアレンジされたサイドの細い三つ編みのキュートな魅力と相反する3本のヘアゴムが同じ位置にある野暮ったさと無造作に一つに束ねただけの垢抜けない生活感を感じさせるギャップが堪らなくセクシーな髪型だ。
それに麗子が着ているクリーム色の地に濃紺の水玉のワンピースは一見清楚なイメージながら、卑猥な体のラインを如実に露わにする少しタイトなデザインで生活感あふれる地味な髪型とちぐはぐな感じが安手の風俗っぽくて益々劣情をそそる。
私は背中に回した手でヘアゴムの下の片手では握り切れないほどの太さの髪束を握り締める。
適正な水分量が保たれた健康でストレートの髪の毛だからこそ愉しめる手のひらに馴染むしっとりとした感触。
その最高の感触をじっくりと味わうために、握った手をゆっくりと下に滑らせてゆく。
しなやかなコシを感じさせる真っ直ぐな髪特有の滑らかな手触り。
柔らかさと一本一本の細さが分かる指通り。
隙間なく一糸乱れぬ密度が詰まった髪束の感触だけで痛みを感じるほどに硬直の度合いは増し、痺れるくらいの興奮が全身を駆け巡る。
「素晴らしい髪の毛だ・・・最高だ・・最高の髪質だ・・・・細くて柔らかくてしなやかでコシがあって健康で丈夫で量が多くてツヤツヤに輝いて・・・・はぁはぁ・・そしてこんなにいやらしく茶色くて・・・最高の髪の毛・・・・最高の髪質・・・」
興奮に任せて髪の毛を言葉で愛撫する。
量の多い髪の毛は髪束に挿し込もうとした指が入る隙間もないほどに密集している。
「柔らかい髪・・・・ツヤツヤの髪・・・・世界一の髪の毛だ・・・・量が多くて・・・細くて・・・・長い髪の毛・・・栗色の髪の毛・・・・」
麗子の至高の髪の毛に憑りつかれた私はうわ言のように髪の毛に愛の言葉を囁き続ける。
指に絡まりそうな柔らかさと滑らかに指を通るしなやかなコシを併せ持った髪の毛を堪能し、髪の毛から発散する甘い香りを味わう。
何回も握っては撫で下ろしを繰り返し髪の毛を愛撫し続ける、髪の毛で興奮することができる者だけの至福の時間。
「んくっ・・・・・あぁん・・・・」
撫でるたびに甘く響く喘ぎは麗子も感じてくれている証だろう。
「可愛い・・最高に可愛い髪の毛だよ・・・・」
髪を撫でるだけで膝が震えるほど感じてくれる麗子が愛おしくて堪らない。
「嬉しい・・・」
小声で呟くと、堪えきれない様子で私にしがみつき大きなよがり声を上げる。
「あぁぁ〜〜ん・・・・ダメっイッちゃう・・・・・あんっ・・・イクっ・・・・イク・・・あ〜〜〜ぁぁぁ〜ん・・・・イクぅぅぅ〜〜・〜・・・〜・・・・・・」
抱きしめる腕に脱力した麗子の重みを感じる。
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
肩で息をしていることからも絶頂を迎えてくれたことは明らかだ。
私は髪の毛を撫でただけで麗子を頂点に導いた満足感を噛み締めながら、華奢な体を小刻みに震わせて肩で息をして必死で頂点から戻ろうとしている様子の麗子をきつく抱きしめていた。

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