出逢い  〜第四章〜一番大事なものを・・・


17

「ふ〜ん・・じゃあ切っちゃおうかな・・・」
少しの沈黙・・・なんか、疑うような眼差し。
私は思わず麗子から目を逸らす。
『どうしよう・・やっぱり切ってほしくない・・』
遂に私は意を決した。
「うっ・・・・で、でも・・・切らないで欲しいな!せっかく綺麗な髪の毛なんだからもっと伸ばした方がいいよ!」
するとなんと麗子はにっこりと微笑み
「嬉しい」
と、言ってくる。
私は頭の中に?マークが浮かぶ
「えっ、な・何が?」
「綺麗な髪って言ってくれて・・・・・」
「いやっ・・・本当に綺麗な髪だよ・・・」
焦る私に、麗子は
「ありがとう・・髪の毛ほめてくれて・・・じゃあ切るのやめちゃおうかな・・・」
もったいぶった言い方で探るような感じ。
しかし、私は「髪好きの変態」だとばれないように、髪を切るのを止めさせようと頭の中は必死になっている。
「そ・・その方がいいよ・・・せっかくそこまで伸ばしたんだし・・・・」
しばし、沈黙.。
すると、麗子は急に
「ほんとはロングヘアがいいんでしょ?・・・」
いきなり、核心を突く発言
『ギクッ、バレてる?』
さらに、追い討ちを掛けて
「しかもJeyって・・髪の毛が好きなんでしょ?・・・」
疑うような目つきで見つめる麗子の視線に私はしどろもどろで
「あっ、あぁ・・まぁどっちかって言ったら・・・」
努めて平静を装って答える。
「うふふ、ほんとにぃ〜?」
『あぁ、完全にバレてるよぉ・・・』
まぁ、分かってしまったのならばしょうがない正直に話そうとした
「い・いや、実は・・・本当は長い髪がすごく好きなんだ・・・」
「やっぱり・・・」
「???」
「初めから気付いてたの・・」
「えっ?・・初めからって?・・」
「初めて私を見ていた時、すごく髪に視線を感じてたの・・」
「あっ・・いやっ・・初めて見た時、なんて美しい髪の毛なんだろうって・・・・・見とれてたの気付いてたの?」
「うん・・その時はまだ確信がもてなかったけど・・・」
「だって・・すごくツヤツヤで・・それに、色もすごく綺麗で・・・まさか染めて・・」
「染めてないよね?」と、言い終る前に
「もちろん染めてなんていないわ・・」
肩甲骨の真ん中辺りで重めに丸く切り揃えられた綺麗に輝く茶色い髪を見た瞬間の身体中を駆け巡った衝撃、それはまさしく釘付けという表現がぴったりに視線を捕らえて離さないほどの麗しさだった。
「じゃあ、電車の中で髪を握らせたのは?・・・」
「うん・・もしかして髪が好きなのかなって」
私は試されていたわけだ。
「あと、ホテルでも・・髪を纏めてる時も、解(ほど)く時も見てたでしょ?」
「うわっ・わかってた?・・いや、・・・綺麗な髪が纏められていくのがすごい色っぽかったし・・」
「それに、アップの髪が解(ほど)かれてストレートの下ろした髪になるのも最高にセクシーで・・・ごめん・・」
恐るべき女の観察眼だ。
「それに愛してくれた時の髪の触り方で確信しちゃった。絶対髪が好きなんだろうなって」
「えっ・・やっぱり髪の触り方も変だった?」
「うぅん・・変じゃない・・・って言うか・・・」
麗子は恥ずかしそうに甘えるような仕草でモジモジと毛先を触りながら
「男の人に髪の毛触られるのも生まれて初めてだから・・・」
と、頬を赤らめてうつむく。
「嫌だった?・・・」
「まさか、全然嫌じゃなかった・・・・・むしろ、嬉しかったの・・・」
「えっ?ほんとにっ?」
もし嫌われたらどうしようと焦っていた私の目の前が明るくなってきた。
「それに私・・・こんなこと言って私のこと嫌な女って思わないでね・・・」
「何が?・・思わないから言ってみて」
「私もね・・ナルシストみたいで恥ずかしいけど髪がちょっと自慢だったの・・・本当ににちょっとだけ・・・だから、Jeyが髪のことを好きなんだって気付いた時すごく嬉しかったの・・」
「ナルシストだなんて思わないよ、こんなに綺麗な髪なんだから自慢なのは当たり前じゃん」
「嬉しい・・生まれて初めて好きになった人に大事な髪を綺麗って言ってもらえて・・大切に伸ばしていた髪を愛してくれる人に出逢えるなんて・・・運命の人かな?・・・」
はにかみながら甘えるように言う麗子を私は強く抱きしめてそっと髪の毛にキスをした。
「うふっ・・・嬉しい・・・髪にキスしてくれて・・・」
目の前にある綺麗な輝く髪を愛し続けることが出来る、私は飛び跳ねたいほど嬉しくなって、思わずキスをしたのだが、キスをした時軽い心地良さを感じた麗子の一瞬の表情を見逃さなかった。
「でも、自慢の髪の毛を切るって言ったのは?」
「ごめんね・・冗談・・・うふふっ・・髪が好きなJeyに言ったらどんな反応かなって思って・・」
「な・な〜んだ、冗談・・ははっ・・あはっはっはっ」
全身から力が抜ける、私は心底ほっとした。

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